竹工芸もインテリアも 出来栄えの良し悪しは小さいところで決まる

竹工芸作家への道

今回のブログでは、竹工芸品をつくる中で[編み]ということに目が向きがちですけれど、[縁]という小さな部分が、出来栄えの上でも、労力の面でもの大きなウェイトを占めているということを知ったこと、
その縁づくりの技術も含めてこれまで習ったことを総動員するような形で、初めてオリジナルの作品を作ってみて感じたことを書きました。

竹工芸品づくり 初めての縁と柾

黑竹の巣ごもり花籠と掛け花籠がの制作を楽しみつつ終えまして、次は初級第五課題【白竹亀甲編み盛りかご】です。
この籠は亀甲編でつくります。
亀甲編は第一課題でやりましたので、編む段階は以前のテキストを見ながら自分で楽しく進めました。

籠というのは底から3段目までが命なのだそうです。
この籠はまさにその3段しかない籠ですので、全体が命ということになります。
亀甲編でつくる2つ目の課題ですので、やはり前より進歩したいと思いまして、
仕上がりのきれいさにこだわって進めました。
それぞれの六角形が歪んでいないか、サイズが揃っているか、全体の形が歪んでいないかなどに気をつけました。

そんなチェックも終わり、縁にとりかかりました。
実はこの課題、編むところまではすぐだったのですが、ここから完成までがとっても長い時間かかったんです・・・

竹工芸をはじめる前、竹工芸=竹編み というとちょっと言い過ぎかもしれませんが、竹工芸の過程の7-8割くらいが編むことのような気がしていたように思います。
でも、課題をこなし進める毎にその考えが違っていたことがわかってきました。
この課題でもまたひとつわかりました。

新たな難関に出会う 縁づくり

縁ってとっても難しい!!

縁にする材料は真直ぐでないといけないので、一番歪みのない部分を選んで縁用にとっておきます。
その材料を、
巾を整え → 厚みを整え → 熱を加えて円形に曲げて → 
籠の円周を実測して → 縁の長さを計算して出してそれに合わせて長さを切り → 
合せ(円にした際に重なる端部分)を削り → 
円にして合せ部分を接着して針金で仮止めして形を固定させる。

これでようやく縁となるものができるわけです。
内縁と外縁が要るので、微妙に寸法の違う2本をつくります。

文章で書くとまあこんな感じですが、そのそれぞれの過程でやり直しも多数ありましたので縁づくりって本当になんて大変なんだろう・・・というのが本音の感想でした・・・。

そしてようやくその縁を籠にセットする段階です。
いよいよ完成間近か! と思ったら、またここでひと難関。
です。

柾というのは内縁と外縁の間に入れる材料のことで、籠本体の上端がみえないようにするために入れるものです。
↑縁を上から見ると四重に巻いてあるのが見えるかと思います。この真ん中の2本が柾です。
この柾の材料づくりがまたまた難しい!!
縁と縁の間に入れるくらいですからとっても細いです。それを円形にして、縁と縁の間に無理なく納まるようにするには、細いものを更に細く割って削って・・・と老眼鏡が大活躍の作業です。

柾も真直ぐな材料を使わないといけないので、竹こなしのはじめに忘れずに柾用の材料をとっておきます。
柾は最終的に1本あればいいのですが、失敗しやすいので予備を多めにとっておいてくださいと何人もの先生にアドバイスいただきました。
今回6本分用意しておいて、なんとか足りました・・・^^;

柾ができたら、それを縁の間に入れます。
これがまたなかなか上手く行かない・・・。こちらを入れればあちらが出てくるっていう感じで、これは私が不器用なせいかもしれませんが、柾をセットするために2-3時間籠と格闘したかもしれないです・・・

柾を入れてワイヤーで仮止めしたら、次は籐ヒゴで縁を巻いていきます。

この巻き方を【大和かがり】といいます。

2本のヒゴがクロスしないようにして、しかもきっちり止まるように巻くのはちょっと難しかったですけれど、大和かがり、個人的に好きです^^
籠に心地良いリズム感が加わった気がします。

ようやく出来上がりました・・・
途中たいへんだったけど、出来上がるとそんなことも薄らいで嬉しいものです (-^〇^-)

竹細工も出来上がりの良し悪しは小さいところで決まる

この課題をやってから、いろいろなお店などで竹の籠があったら縁部分をよーく見るようになりました。そして気付いたのですが、柾を含めた縁部分の処理の丁寧さ、きれいさがその作品のグレードを決めている気がします。

縁は編んだ部分に比べると籠の大きさの中で締める面積はとても小さいです。
でも、ここが丁寧に、きれいに仕上げられているとワングレードUPすること間違いなし! です。

小さいところの良し悪しが全体の仕上がりを決める というのは内装デザインと一緒だなーと思いました(^o^)

オリジナルの籠に初挑戦

この課題が終わった頃、以前からお世話になっている方から「こんなの作れる?」というお尋ねがありました。竹のペットボトルカバーです。
夏、これがあると無粋なペットボトルがちょっとおしゃれに涼し気に変身するのだとか^^

見てみると、前回の課題でもやった亀甲編で、縁も前回の課題で苦労はしたけどやりましたし、今まで習ったことを集めればできそう! 復習にちょうど良さそう♪ と思いましてやってみることにしました!

そして、出来上がったのがこれです↓

持ち運びに便利なようにハンドルもつけました。
ちなみにこのハンドル、ボタン式になっていて取り外しもできますよ^^

こんな風に書くと、簡単にすぐできたみたいですけれど、全然違います。
とっても大変で、時間も相当かかりました・・・。でも、オリジナルのものを作ってみて、いろいろなことがわかりました。
作ってみて、本当によかったと思います。

オリジナルのものを作ってみてわかったこと

イメージ通りの作品づくりはイメージに合うヒゴを考えるところから

課題作品は、どんなサイズのヒゴがどれだけ要るかは教室から指示があります。
オリジナルということは、そこから自分で決めるということです。
つくりたい籠の大きさに合うヒゴの太さ、厚みというのがありますが、経験の浅い私にはそこがわからないということに気付きました。

今回はご依頼主から見本になる籠をお借りすることができたので、それを測って対応しました。
今後、自分の発想のみで作品をつくっていく時は、そういうサンプルも無いわけなので、そういう勘も養っていくことが必要ですよね。

入れるものの形に合うようにサイズと形を調整するって難しい

今回入れるものはペットボトルと決まっていました。
なので、ペットボトルを入れてあまり余ってもカッコ悪いですし、反対にきゅうくつでも困りますよね。

見た目に無理が無く、出し入れもスムーズにできるサイズにするために何回もやり直しました。置いた時に真直ぐ立つように底面の傾きもないようにしないといけないですしね。
   
特に今回苦労したのは、底面から胴に立ち上げる時の角度です。
これまで課題で作ってきたものは入れるものが決まっていたわけではないので、できた形でいいですし、竹ひごに力を加えてできる自然な曲線で立上て問題なかったです。

今回はペットボトルを入れるということが決まっていました。
作ってみてわかったのですが、竹ひごに手で力を加えて自然にできる角度で立上るとペットボトルの底の角度より竹ヒゴのカーブがかなり大きくなります。カバー全体が太くなりすぎて不格好になってしまったのです。

それで、底編みから竹ひごを立ち上げる角度を直角に近いようなシャープな角度にしたいと思いました。これがなかなか大変で、ヒゴが何本も折れて継いだり入れ替えたり・・・苦労しました。
  
初のオリジナル作品。
失敗だらけで点数を付けるとしたら30点ぐらいですけど、いろいろなことを教えてくれた大事な作品です。

まとめ

竹工芸品をつくる中で[編み]ということに目が向きがちですけれど、[縁]という小さな部分が、出来栄えの上でも労力の面でもの大きなウェイトを占めているということを知りました。

この課題で習った縁づくりも含めて、これまで習ったことを総動員するような形で初めてオリジナルの作品を作ってみました。
取り掛かろうとして、課題と違ってヒゴの寸法の指定もないということにハタと気づき、イメージした作品をつくるということはどんなヒゴを使ったらいいのかを考えるところから始まるんだ・・・ということがわかりました。

逆にいいますと、課題作品は予めそれに合うヒゴの寸法を指定してもらっているから、無理なくサンプル作品にほぼ近いものが出来上がるんだ・・・ということにも気が付きました。
教室の先生方に改めて感謝、そして尊敬です。

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